あたしが、似合わない一人旅を繰り返していた頃。

泣きながらライブを見ていたアーティストが札幌に来た。

不思議と泣いた原因は思い出さなくて、

ただその曲の言葉が響いて泣けた。

「別れても必ずだよ」と交わした約束は、守らなければいけない?


『そんなのちっともハッピーエンドじゃない。おまえの幸せはこれからだよ』

そう言ってくれた彼の前で、この前始めて泣いた。

どうしようもなく落ち込んで、辛くて。

そんなあたしに、ただ話しかける声を聞いたら涙が止まらなかった。

泣くあたしに困りながら、ずっと聞いていてくれた君は。

少なくとも今、幸せをくれてる。


2年前の今頃、「嫌だ嫌だ、離れたくない」と

先輩の前で泣いたことを思い出した。

離れるときに泣いたのは、あれが最初で最後だったかもしれないなぁ、と思う。

私の永遠の姫。 しばらく会っていないなぁ。

一緒に食べたパスタ屋さんももうないし。 時は流れているのだ。


そうしてあたしは、一人で、ひっそり24になった。